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執筆者の写真shirouchi

脊柱管狭窄症による大腿部痛の鍼灸治療

脊柱管狭窄症により下肢特に大腿部前面に痛みが強くなり来院。すべり症もある。

来院時は、杖歩行前傾姿勢で動作緩慢。

MRI画像では、腰椎2.3.4.5番と間が狭くなっており神経圧迫している事がわかる。

症状から上部腰椎の狭窄が特に悪さをしている。腰椎は、前弯が強く骨盤前傾位の反り腰。

立位、体幹屈曲伸展テストでは、伸展時で疼痛と可動域制限があり、屈曲は問題なし。

明らかに、脊柱管狭窄症の特徴である。


鍼灸治療では、主に電気パルスを行い治療。

腰椎椎間関節を狙い、中国針の寸6(5cm)0.35mmの太い針でめいいっぱいまで入れる。また、棘突起間にも2番3番4番の下に刺鍼。

また、背中は脊柱起立筋に沿って刺鍼する。

ここは、『足太陽膀胱経』という経絡であり、五臓六腑の大事なツボも沢山ある。この膀胱経絡を脚まで通して痛みを取る。

また脚の前面は、『足陽明胃経』という経絡でそちらも疏通をかけてアプローチ。


中医学において、痛み原因は『不通則痛』と言って、通らざればすなわち痛むという。

先ずは原因である経絡の疏通をかけて、痛み原因である滞りを解消する必要がある。

時期的に寒くなり始めた頃より痛みが強く出ているため、寒邪気の影響も考えられ、

寒凝血瘀という寒さによって血の巡りが悪くなり滞り痛みとなっている可能性もある。


現在、週3回治療で初めの頃より少し動きが良くなってきて、腰部の痛みも無くなった。

ベッドの上での寝返りも少しスムーズになってきたが、まだ大変な状態は続いており大腿部の痛みがなかなか取れない。

しばらくパルス治療を継続して、経過をみるが痛み改善が乏しければ、お灸メインの治療に切り替えて、灸頭針(鍼の上に付けるお灸)にて深く熱を入れていく予定だ。


仕事もされているため、大変だが早く改善して、痛みから解放されてほしい。




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