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執筆者の写真shirouchi

腱鞘炎の鍼灸治療

40代女性


左手を握ると力が入らず、手を開くと母指と示指が痛いため、手も開きずらく来院。


手の方の痛みは、本人は原因は分からないとの事であったが、徒手検査法にて腱鞘炎であると思われる。手首の親指や手首を伸ばす腱である短母指伸筋腱や長母指外転筋の2本通っている道(腱鞘)があり、その部分へのストレスがかかることで、炎症が起こる腱鞘炎。


ご本人は事務仕事でパソコンを使うため、おそらくPCのキーボード・マウス操作や長時間のスマホ利用が原因だと思われる。


また、調理用ボウルなど持った時に痛みを感じるらしく、母指外転動作により痛みが誘発されている。鍼灸治療では、負荷のかかっている筋肉や、痛みを誘発している腱鞘に対してアプローチする。


他にも問診をしていくと、左膝の痛みや、

慢性的な咳喘息や目のかすみ、慢性疲労など様々な不調がある。

ベーチェットや免疫力低下による蜂窩織炎などの既往歴もあり症状多彩であるが、先ずは痛みの治療を優先して、中医学的診察にて、全身治療を行った。


◎中医学的診察

舌質暗紅 苔少 脈沈濇弱

お腹腰、手足は冷えがあり、全身怠く重い。

気力も低下


弁証

気陰両虚 痰湿


気血の巡り悪く、津液(水分代謝)も悪いため浮腫みもある。

治療は、血や津液などの陰液の流れをよくする事と同時に陰血を補う治療を行う。

特に下半身は冷えがら出ているため、お灸なども使いながら治療する。


運動器の方は、比較的早い段階で痛みも軽減し回復傾向にある。痛みはだいぶ楽になってきたが、自身でも痛み動作は控えていただき養生していただいてる。

日に日に元気になっていく感覚があると仰っており、元気や気力が出てきた様子。

また体温も少し上がったように感じると仰ている。

今週、お仕事の社内研修旅行との事で、

長野県へ行かれるので、風邪を引かない様にお気をつけて行ってくださいね♪



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